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教育

重野裕美先生特別講義「奄美のことば」(當山奈那/専門:琉球語学)

7月11日(月)に琉球語学概論I(担当:當山奈那)の授業で,ゲストスピーカーとして,重野裕美先生を招待し、特別講義を実施(オンライン)しました。
奄美語での自己紹介に始まり,奄美大島の言語的特徴(音声・文法)について,島内の違いを踏まえつつ,豊富な音声資料や映像資料とともに解説してくださいました。また,重野先生は,奄美の若い人たちが話すことばや,奄美のことばの保存・継承活動の取り組みについても紹介してくださいました。奄美の歴史や芸能,行事についてもふれてくださり,実際に奄美の三線を使って学生に説明してくださる場面もあるなど,とても濃密な時間を過ごすことができました。

学生たちは,前期で学んできた宮古島のことばと伊平屋島のことばと比べながら,類似点や相違点を発見してくれたようです。質問やコメントも積極的にしてくれました。

学生のコメントを一部紹介します。(抜粋・一部修正しています)

  • 何となく、奄美は沖縄と近いのかなというイメージがありましたが、文化や言葉に沖縄と似たところもありながら、違うところも多くあり、とても勉強になりました。自分でも奄美について調べてみようかなと思いました。
  • 今回の講義を聞き、文化をどのように継承していくのかという課題は、言語の保存活動とも深く関わっていると意識することができました。
  • 奄美方言話者の話で話者が「うとぅるさぬ」と言っていたのが聞こえ、沖縄方言と類似する単語が聞き取れてより親近感を感じました。
  • 最後におっしゃっていた「言語の多様性は人類を豊かにしている。言語の消滅により文化の多様性も失われる。」という言葉も、琉アジで学んでいて言葉との向き合い方を今一度大切にしていきたいと考えさせられました。今回は、とても貴重な機会をありがとうございました。