CURRICULUM カリキュラム・留学

特徴・学べる科目

カリキュラムの軸となる科目・講義を通じて知識や理解を深める科目・文献を深く読み解く科目・フィールドで学ぶ科目を,地域横断的に,プログラム横断的に履修できることが大きな特徴です。また,基礎演習やゼミという少人数教育も重要な柱として展開しています。

カリキュラムの軸となる科目群

  • 基礎演習Ⅰ~Ⅲ
  • ゼミ
  • 卒業論文

講義を通じて知識・理解を深める科目群

  • 琉球民俗学概論
  • 朝鮮文学概論
  • 琉球語学概論
  • 日本語学特講
  • 中琉関係史研究 など

文献を深く読み解く科目群

  • 中国古典文学講読
  • 日本古典文学講読
  • 琉球史史料講読
  • 中国語学講読 など

フィールドで学ぶ・フィールドに学ぶ科目群

  • 歴史伝承史料調査実習
  • 琉球民俗学野外調査
  • 言語地理学実地調査
  • 琉球文学野外調査 など

特色ある講義紹介

「琉球民俗学野外実習」 (歴史・民俗学プログラム)

琉球民俗学野外実習では、地域を「みる・あるく・きく」フィールドワークを通じて、琉球弧の文化・歴史について理解を深めることを大切にしています。
具体的には、研究倫理と「調査地被害」、資料・文献調査、フィールド調査、民具調査、データ整理と保存など、琉球弧の民俗学的研究に必要な学術的基礎知識と技法を学びます。

「言語地理学実地調査」(言語学プログラム)

言語地理学実地調査では,琉球列島内の集落を対象に,地域の方から地域のことばを教えていただき,それを言語学的に分析してまとめる,ということをしています。
2021年は,豊見城市の高安のことばを教えていただきました。最初の調査ではなかなか聞き取れなかった学生も,講義中のグループワークで音声や文法の勉強をしながら熱心に復習をくりかえすことで,2回目の調査では聞き取れるようになりました。
ことばのことも,その他のことも大変貴重なお話を聞くことができる機会です。
講義で学んできたことを実感したり,講義や普段の生活の中で地域での体験がつながる,そのような理論と実践の両立をこの講義では目指しています。

「朝鮮文学概論」「朝鮮文学特講」「朝鮮文学講読」(文学プログラム)

ここ最近、韓国現代文学が多く翻訳され、日本語で読めるようになっています。『82年生まれキム・ジヨン』などは、日本でもかなり読まれました。しかし、朝鮮半島の文学についての体系的な知識、どのような歴史的背景のもと作品が書かれ、また他の文学作品との関連は、日本ではまだまだ整理されていません。琉球アジア文化学科の朝鮮文学コースでは、朝鮮半島そして日本で書かれた作品を中心にして、朝鮮文学を体系的に学べる特色あるコースとなっています。「朝鮮文学概論」では植民地から現代までの文学を歴史的背景とともに学び基礎を養います。「朝鮮文学特講」では文学作品を一つ一つ丁寧に検討し、読み方を学んでいきます。「朝鮮文学講読」では、朝鮮語の論文をゆっくり翻訳しながら文学史を学びつつ外国語を読む訓練をします。そして最終的に「朝鮮文学ゼミ」で、一人ひとりが自分のテーマで論文を書いていきます。文学だけなく韓国の文化に関心がある方をお待ちしています。

留学体験者の声

A.Kさん4年次
留学場所国立台湾大学
期間2019年9月~2020年6月
いつ,どのようなきっかけで留学に行きたいと思うようになりましたか?
 高校生の時から中国語を学び始めて、高校2年生の時に1週間上海へ短期研修へ行ったのがきっかけです。その頃は全く中国語が話せなかったのですが、他言語を通してコミュニケーションを取ることの楽しさや難しさを学びました。その時に1週間という時間の物足りなさを感じ、留学へ行きたいと思うようになりました。
派遣先の大学ではどのような学習・研究をしましたか?どのような環境やサポートがありましたか?
 国立台湾大学の文学院歴史学科に所属する形で中国語と歴史の勉強をしました。歴史の講義は、中国大陸の歴史や、戦後台湾史、中国・台湾の関係史などの一般講義を受講し、学習しました。大学には「國立台灣大學國際事務處」という何か困ったら相談できる留学生の「駆け込み寺」のようなところがありました。また、私は一般講義という現地の学生が受講する講義もとっていたので、同じ講義を受講している学生に声をかけてノートテイクをしてもらいました。優しい学生が多く、安心して一般講義に臨める環境で学習できました。
留学期間中の生活(勉強以外)はどのように過ごしましたか?
 歴史学科のバレーボール部に所属し、バレーを通して学生との仲を深めました。バレー部には日本人がいなかったので、中国語しか使えない空間でバレーをするという貴重な経験ができました。他にも、年中行事にはできるだけ参加したいと思っていたので、旧正月には台湾の友人の家がある高雄までいき、友人の家で旧正月を過ごしました。
留学に行く前と行った後で変わったことはありますか?
 語学力の向上と、困難にぶつかった時にそれを乗り越える大切さに気づけたことです。まず、語学力の向上については、授業以外でも中国語を学ぼうという意識ができるようになりました。常に「中国語でこれはどう言おう」、逆に「日本語ではどう訳そうか」と常に考えられるようになりました。そして、思っていることは大体中国語で伝えられるようになり、歴史の専門用語も少し聞き取れるレベルになりました。
 また、中国語やその他の講義についていけず苦しかった時期に、自分を責めて落ち込みがちだったのですが、達成できた事に積極的に目を向けて次につなげようと心を入れ替えました。困難にぶつかった時にそれを乗り越える術を学べたことは、留学中の大きな成果だったと思います。
今後留学を考えている後輩へのメッセージやアドバイスをお願いします。
 台湾は人が温かく、治安面でも安心な環境だと思います。また、日本語を学ぶ若者が多く、現地の人との交流の機会がたくさんあります。学生の時に留学するということは本当に貴重な経験で、今後の人生の糧になると思うので、少しでも興味のある方は留学に挑戦してみてください!