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教育

「海外で働くこと、外国語を使って働くこと」について県庁職員さんによる特別オンライン講話を実施しました。

2023年12月22日、中琉関係史の中村春菜が提供する「中国語演習」にて、県庁職員の玉城勝也さんによる特別オンライン講話を実施しました。

本学科の学生は、中国語や韓国語、タイ語などアジア圏の外国語を学ぶ学生が少なくなく、琉球・沖縄の歴史と近隣諸国の関係史に関心をもって研究している学生が多いのが特徴です。そのため、今回、海外勤務経験が豊富で、最前線で沖縄県と諸外国を結ぶお仕事をなさっている玉城さんに特別オンライン講話を依頼しました。

沖縄県那覇市出身の玉城勝也さんは、2021年より沖縄県知事公室ワシントン駐在事務所で勤務されています。講話では、1999年に沖縄県庁に採用された後、知事通訳の担当をはじめ、外務省出向しオマーンに駐在されたり、沖縄県(沖縄県産業振興公社)シンガポール事務所長を務めるなど、グローバルに活躍されてきました。玉城さんにはスライドを準備いただき、これまでの経歴や海外で仕事するにあたって気を付けていることややりがい、異文化理解の大切さや情報収集の重要性など語っていただきました。

時差もある中、大変貴重なお話をしてくださり、ありがとうございました!

◆私は、今年の3月に、大学のキャリア研修でシンガポールに行きました。その時、沖縄県シンガポール事務所を訪ね、お話を伺ったのですが、その際も、沖縄とシンガポールの直行定期便に関する話があり、沖縄とシンガポールの直行便を作ることのメリットやコロナ後の直行便の再開に関する話などを聞き、今回の玉城さんの話と繋がり、とても興味深かったです。私も実際にシンガポールに行き、その街並みを見たり、シンガポール大学の学生と交流したり、観光地を訪れてみて、シンガポールの多国籍国家で様々な文化や言語が融合しているという点を実感しました。地理的な東南アジアの中心地という利点を活かしたシンガポールの経済発展が見えたような気がしています。沖縄もかつて地理的な利便性を活かして中継貿易を行ったように、沖縄とシンガポールは地理的条件を上手く活用して発展している点が似ているのかなと思いました。 今回の玉城さんのお話は、これまでの経験やこれからのことと関連付けて考えるきっかけになり、大変貴重な時間でした。(3年次)

◆玉城さんのスペシャルトークを聞いて、公務員として国外で働く意義について学ぶことができました。海外で働くことで、現地の人と交流が持てるだけでなく、相手に日本や沖縄の事を知ってもらい、親しみをもってもらうことで、日本や沖縄が国際的に何かやる時に味方になってもらうという意味でも、玉城さんのされているお仕事は大きな意義があると知ることができました。  ロビー活動で政治家に働きかけることも大切ですが、「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」という言葉があるように、まずはその政治家を選ぶ有権者たちに関心を持ってもらうことが重要であると学びました。事前にワシントン駐在の活動状況報告を拝見した時に、国際機関や議員たちに働きかけることだけでなく、大学と連携してシンポジウムを開いたり、米国内メディアからの取材等の対応をしていたり等、どうしてこんなに色々な活動をしているのか不思議に思っていたのですが、沖縄の事情を有権者たちに知ってもらうためだと考えると全て必要な活動であると知ることができました。(2年次)

◆講義の中で強く共感したのは、「人と人との交流が大切だ」と仰っていた部分です。現在私は、琉球王朝時代に中国に留学した琉球人の漢詩集について研究しているのですが、琉球王朝時代の役人たちは話し言葉は異なっていても、漢文という共通の書き言葉を通して中国のみならず、朝鮮や東南アジアの役人とも交流し、活発な貿易が行われていた記録が残っています。彼らは過去の琉球の官吏ですが、玉城さんが行っていたシンガポールを拠点とした東南アジアと沖縄の行き来を活発にするための様々な取組ととこかリンクしているような印象を受けました。私自身も、将来どのような職業に就いたとしても、人との交流を大切に様々なことに挑戦していこうと思います。(4年次)